【千の花 真夜中を駆けぬける2】 依田沙江美


【Amazonの内容紹介より引用】
画家の勇気と編集者の昇の恋人関係は継続中。
勇気にお見合い話が舞い込んできたり、
昇にお気に入りの新人作家が現れたりと
相変わらずの喧々囂々ぶりだが、
人の生き死にや出会いを経験することで、
常に引き際を考えていた昇に心境の変化が生まれる。
「 70になったら籍でも入れようか 」
誤解と偶然がもたらした結婚式で、
共白髪まで添い遂げることをついに誓い合った勇気と昇。
運命でも約束でもなかった長い恋が結実する──。
コミックシャレード掲載分3本を収録した、待望のシリーズ第2弾。
書き下ろしは結婚式会場での二人のその後。



おすすめ度:★★★★★

試し読みはこちら↓



「真夜中を駆けぬける」シリーズ2作目。
2巻も面白かった…。私、2巻が一番好きかも知れません。


ざっくりした感想はこちら。


「オッサンに襲われ若者に懐かれ、昇は大変」

「絵を介して伝わる愛情っていいな」

「持ってきたの、ハサミでよかったね…」


以下、ネタバレします。







「オッサンに襲われ若者に懐かれ、昇は大変」

2巻でも二人の仕事の様子が描かれていますが、
昇の仕事って大変だな~。
オッサンのセクハラをかわしつつ
ちゃんとインタビューを取り終えててたくましかった。

普通の漫画だったらピンチに彼氏が助けに
来てくれたりとかするかもしれないが、
基本的に昇は何でも自分で解決してしまう。
そこがカッコよくもあり寂しくもあるところだと思う。

若い作家に懐かれて、仕事時間外も電話で相手したり、
編集者ってこんなに大変なの?
でもちゃんと築いた人間関係がモノを言う職業だからかもしれない。
どっちの話にもちょっと勇気がからんできて、そこも楽しい。




「絵を介して伝わる愛情っていいな」

昇は勇気との関係はいつも引き際を考えていて、
ちょっと一線を置いています。
それは、以前に勇気と付き合っていたときに
飽きられて捨てられた経験からでもあり、
昇はゲイだけど、勇気はノンケだということもあります。

「手に入れたと思われたら飽きられる」から
逃げ回っているわけですが、
皮肉なことにそれは結構正解で、
1巻ではそれでやきもちを焼かせたりして
二人の関係を保ってるようにも思えました。

「寝ている間は逃げないから」とこっそり寝顔を描く勇気と
その絵を見てその絵から感じられる自分への愛情を感じて

「どんな女にも渡さない」

と一人涙する昇のくだりは、
二人が顔を合わせているわけでもないのに、
でも確かに二人が愛し合っていることがわかる
屈指の名シーンだと思います。
このカップルはラブラブチュッチュはしてても
言葉で言ってることはほとんどないな~。




「持ってきたの、ハサミでよかったね…」

昇が女と結婚すると勘違いしてハサミを持って
結婚式場へ乗り込んでくる勇気。
このシーンすっごく怖かった!
用意してるところとかそういう描写なしで急にハサミを出してくるし、
勇気の目が死んでて見るからにヤバイんですよね。
ほんとハサミでよかったよね。包丁やナイフだったら即通報ですよ。
そんなに昇が大事だったらもう浮気するなよって感じです。

ついでに結婚式に飛び入りで出席して、
(勝手に)勇気と昇も将来を誓い合うところ、すごく良かった。
本物の新郎新婦より濃厚なキスしとるw
エピローグの恥ずかしがってる昇が可愛かった。

あ、それと「千の花(後編)」の扉でわかったんですけど、ここのカップル

嫁は勇気の方だったんですね

デカいけど…攻めだけど…
確かにご飯作ってるわ。



ポチっとしてもらえると喜びます
にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL漫画感想へ
にほんブログ村


関連記事
        

Tag:★5

COMMENT 2

tea  2016, 07. 21 [Thu] 07:19

読みました!

ハムコさん

2巻で好きなのは、「70になったら~」の前の寝顔を描いた絵のやりとり。
脈々と繋がってきた情愛を見た感じです。
ふたりの恋愛事情は落ち着いて見えるのに、お互いに見合いだ縁談だと周囲が騒がしいですね。
それへの対応がそれぞれで、でも相手に相談しない、というのがこのカップルならではでしょうか。
昇の孤独の部分がとてもせつなくて。
勇気に結婚をすすめて自分は「愛人でもいい」(本トは嫌なのに)と言うあたり、お前だけだ、というようなもので・・。
駆け引きではない本気の引き際を見せることで、勇気の昇への思いが純化したように思います。
昇の親へのカムアウトは多くを語られていないのですが「せっかく家族なのに~」というお母さんのカットと「~ありがたいもんだね」という昇の横顔「独りは~」というお父さんの・・私、ここで涙腺が・・。
続く神父さん?(牧師さん?)真っ青の結婚式。
誓いの言葉もですが、前後の重すぎる昇の告白が響きます。いつも軽口叩いているだけに。
でも、とりあえず一年、って言っちゃうんですね(笑)
すっかり「結婚」した気のごはん、からの勇気が部屋とっちゃう件はドキドキしました。
現在のBL事情だったら、ぜったいここで描き下ろしえろが来るのに!
・・いや、いいんです!十分なんですけど、私もちょっと怖いもの見たさがありました。濃厚なの(明治さんばりの)??
でも、土屋と土谷を間違える勇気って・・。いやそれだけ一途に余裕が無かった、と考えるべきでしょうか・・。
2巻で書けるのはこんなところで、まとまらない文ですみません。
淡々と積みあがっていく関係が、とても良いんですよね。それが、結婚式の誓いで本人たちの中で形になって、また明日につながって。
・・3巻はもう少しうまいこと書けるようがんばりますww

Edit | Reply | 

ハムコ  2016, 07. 21 [Thu] 19:44

>tea様

teaさん、こんばんは!

> 2巻で好きなのは、「70になったら~」の前の寝顔を描いた絵のやりとり。
> 脈々と繋がってきた情愛を見た感じです。

あの絵の話めちゃくちゃ好きです…!
実は1巻から3巻までずっと繋がってますよね~。
一つ一つの話は独立しているのに。
この構成もすごくいいなって思ってます。

> それへの対応がそれぞれで、でも相手に相談しない、というのがこのカップルならではでしょうか。

そうなんですよね~。相手に何にも相談しないのが
私はリアリティあって好きなんですよね。

> 昇の孤独の部分がとてもせつなくて。

毒舌だしすっごく駆け引き考えてるのに
根っこが健気なんですよね~。

> 誓いの言葉もですが、前後の重すぎる昇の告白が響きます。いつも軽口叩いているだけに。

結構過激ですよね~www淡々としてるのに
刃傷沙汰寸前だったりするあたりwww

> すっかり「結婚」した気のごはん、からの勇気が部屋とっちゃう件はドキドキしました。

そう!そう!お部屋に行く途中で終わってるけど
勇気の野獣さと昇のか細さが垣間見えてドキドキするんです~。

> 現在のBL事情だったら、ぜったいここで描き下ろしえろが来るのに!

あ、そういやそうですねwwwでもいいんですこれはこれでwww

この作品に比べたら「よろめき番長」とか
「愛くらいちゃんと」とかはちゃんとエロいかも…
あ、「ブリリアント★BLUE」とかも…。
でも明治さんのダイナミックエロ一回と比べると
依田作品全部のエロシーンを集めても太刀打ちできないかなww

> ・・3巻はもう少しうまいこと書けるようがんばりますww

そんな~すごく素敵な感想でした!
思わずまたまた再読しちゃいました。
大好きすぎて紙も電子も買いましたのでいつでも読めますw

コメントありがとうございました♪

Edit | Reply |