【ふじむすめ】 歩田川和果



【あらすじ】
仕事中、長唄(三味線音楽のひとつ)教室から聞こえた
三味線の音色に足を止めた杉森一年は、
中で聞いていかないかと誘われる。
待っていたのは、三味線の先生である岡本竜市、
杉森を誘った竹田楓、そして生徒の川村斗馬の
3人との出会いだった。
「一緒に長唄やりませんか?」「俺達、仲間が欲しいんです」
熱心に誘われる杉森。
彼らの作り出す空気に不思議な居心地の良さを感じながらも、
杉森は誘いを断るために
自分がゲイであることを告白してしまい……。



おすすめ度:★★★★


歩田川和果さんが最近お気に入りです。
独特の絵柄と淡々と進む会話劇が特徴です。
しみじみじわじわ萌えます。

こちらはひょんなことから長唄を習うと言うお話。


ざっくりした感想はこちら。


「見た目よりも心が閉じている主人公」

「斗馬の押しにドキドキ」

「藤娘から始まり藤娘で終わる」


以下、ネタバレありの感想です。





「見た目よりも心が閉じている主人公」

三味線の音に思わず足を止めてしまったことから
長唄のメンバーに勧誘された杉森。
断るためにゲイだとカミングアウトしたものの
普通に受け入れられ、メンバーのゆる~い雰囲気に
居心地が良くなってしまいます。
ついでにメンバーの一人、斗馬もゲイだと言う。

昔、杉森が好きだった友人の母親が三味線を弾いていて、
その曲名が「藤娘」だったのです。

もう昔のことだと杉森はいうものの、話が進むにつれ、
思うよりも「藤娘」の思い出に囚われていることが分かります。

こんなに地味で真面目な人が、
ずっと特定の恋人を作ることを拒んで、
お金を払って性欲処理してきただなんて・・・。

淡々としているけど、傷の深さは想像以上です。




「斗馬の押しにドキドキ」

斗馬のちょっと強引な押しにドキドキしました!

歩田川さんのマンガはあまり感情的にはならなくて、
終始淡々とした会話劇なのですが、
斗馬が杉森を口説き落とすところは、まさに説得と言う感じ。

「セックスしようよ」と直球で迫り始めて、
こわくないよ、好きだよ、とにじり寄りつつ、
「金の関係がいいなら貰ってやるよ」
「俺が金払ってもいいよ」とグイグイ行きます。

ついに観念した杉森が眼鏡を外した時は
思わずガッツポーズが出ましたよ・・・。


そしてこの作品、歩田川作品にしては
ちゃんとエロがある方だな、と思ってたら、後書きに
≪えっちが描きたい≫から出発した漫画、と書いてありました。
なるほど・・・いいエロでした。

エッチしながら続ける二人の会話は、
まさにこれこそ睦言と言う感じ。
そんなに激しい描写があるわけではないのに、
二人の体温が上がって行って汗ばんでいくさまが
とても官能的でドキドキしました。





「藤娘から始まり藤娘で終わる」

辛い恋の思い出の曲、「藤娘」。
三味線の音に思わず足を止めてしまったことで、
長唄のメンバーに入ることになり、
物語はみんなと発表会に出て
「藤娘」を演奏するところで終わります。

この作品では「縁」という言葉が良く出てきますが、
この出会いも「藤娘」があったから。
これから「藤娘」は切ない思い出は薄まって行って
明るい思い出の曲となっていくんだろうな・・・。
う~ん、しみじみするいいラストでした。

ただ一つ不満なのは、みんなで袴を着てるところが
シルエットで終わってしまった事・・・!


和装、すっごく見たかったんだけど・・・!



ところで、「ねくたいや」と言う作品がすごく好きなんですけど、
スピンオフが始まってるんですね~!



有働のお兄さんのお話ですね。
う~ん、単行本化が今から楽しみです!





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Tag:★4

COMMENT 4

箱マダム  2015, 04. 20 [Mon] 07:04

たのしみ

「ふじむすめ」はライトBLって本でも
おすすめになってましたね。

それより、「ねくたいや」のスピンオフですか。
だいすきな作品だからうれしい。
でも歩田川さんがスピンオフやるのって
初めて・・では・・。
作家性が強いと、キャラ萌えがあまりないので
作者もキャラに感情移入とかあまりしなさそう、
と勝手に思ってました。
このシュチュエーション、シーン、セリフ、を
描きたくてキャラを動かす、って感じがあるので。
スピンオフ連載の扉絵、素敵じゃないですか。
鳩尾を足で踏んでるほうが有働兄?

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ハムコ  2015, 04. 20 [Mon] 13:23

>箱マダム様

箱マダムさん、こんにちは!

ライトBLは読んだことないです。
確かにエロはライトですからね~。

> でも歩田川さんがスピンオフやるのって
> 初めて・・では・・。
あ、そうなんですね!「ねくたいや」好評だったからかな?
兄は環をどう思ってるんでしょうね~。
想像してたよりずっと偉そうな兄でびっくりしましたw
多分踏んでる方が兄ですよね。

そういえば「チョークの橋」はまだ見つけられてないんですよ~。
通販すべきか迷ってます。

コメントありがとうございました♪

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ちぃみな  2015, 08. 07 [Fri] 09:26

色っぽいなー

ハムコさん こんにちはー

狩場を変えると、違う獲物が掛かりますw
地元じゃちっとも見つからない歩田川さんが見つかったり・・・

「ねくたいや」に続き、二冊目なのですが
ザクザクなのに色っぽくて不思議ー
(でも草間先生も線はラフなのに色気あるタイプか)

久々だったので、セリフを追うのに最初はちょっと戸惑ったけど
すぐに引き込まれました。
男が四人も出てくるから誰?と思ったけど
この組み合わせで行くのね~と、ゲイ×ゲイで一安心
やっぱりノンケを落とす話は、説得力とか気になる要素が多くて
お話のメインに集中できないときもあるので。。
それに、カップルとしてはほんのさわりだけのお話なのに
一途同士な感じがして良かったです。

長唄をあまり聴いたことなくて
読んでいて具体的にイメージできないのがちょっと残念でした。

袴姿がじっくり見られなかったのはすごーく残念。
着流しも悪くないけど、袴のほうがさらに好き。
あの後姿が萌えるんですよね・・・w

では、また♪

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ハムコ  2015, 08. 07 [Fri] 21:03

>ちぃみな様

ちぃみなさん、こんばんは!

そうそう、ザクザクした絵なのに色気ありますよね!
この作品は熱気も感じられて萌えました。

> この組み合わせで行くのね~と、ゲイ×ゲイで一安心

ゲイ同士の話は余計なこと考えずにラブに没頭できますね!
ゲイ×ノンケやノンケ×ノンケは難しい時もありますよね。
二人の恋がじっくり楽しめました!
独特だからかなり好みが分かれそうだけど、私は好きです。

> 袴姿がじっくり見られなかったのはすごーく残念。
> 着流しも悪くないけど、袴のほうがさらに好き。
> あの後姿が萌えるんですよね・・・w

袴、いいですよね~。
私は横側のちょっと隙間空いてるところ
(なんて言っていいかわからない)が好きですw
ああ、見たかったなぁ・・・。

コメントありがとうございました♪

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