【囀る鳥は羽ばたかない 1巻】 ヨネダコウ



【あらすじ】
ドMで変態、淫乱の矢代は、
真誠会若頭であり、真誠興業の社長だ。
金儲けが上手で、本音を決して見せない矢代のもとに、
百目鬼力が付き人兼用心棒としてやってくる。
部下には手を出さないと決めていた矢代だが、
どうしてか百目鬼には惹かれるものがあった。
矢代に誘われる百目鬼だが、
ある理由によりその誘いに応えることができない。
自己矛盾を抱えて生きる矢代と、
愚直なまでに矢代に従う百目鬼。
傷を抱えて生きるふたりの物語が始まる!



おすすめ度:★★★★★

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ひっそりと3巻発売前夜祭を行いたいと思います。
有名作すぎて今更感いっぱいですが
1巻の感想からまず行きたいと思います。



ざっくりした感想はこちら。


「矢代の報われなさに泣ける」

「自分を好いてくれるのに欲情しない人」

「ラストシーンの涙がきれいすぎて辛い」


以下、ネタバレありの感想です。




「矢代の報われなさに泣ける」

一話目の「Don’t stay gold」を読んだ時は、
影山×久我がメインカップルかと思っていて、
二人のラブラブさを普通にニヤニヤ楽しんでました。
矢代を面白いヤクザの人だなぁ、ぐらいにしか思っていなかった。

それが本編に入った途端、
矢代の健気さと
影山の能天気さに驚いた。


影山ァァァ!気づいてやれよぉぉぉ!!

百目鬼の妹の件も、偽悪的にふるまうけど
実はすごく優しくって泣けちゃいます・・・。

そして、「どうしても触れたくない」から
ヨネダ作品に入った私は、
思いがけなくエロいシーンが多くて戸惑いました。

明るく淫乱なドMのネコをやっている矢代が
逆に痛々しく感じてしまいます。




「自分を好いてくれるのに欲情しない人」

無骨で誠実で、そしてどこか天然な百目鬼を
気に入ってそばに置くようになった矢代。

直球に「綺麗」って言われるのっていいよね・・・!
(矢代がどう感じてるのかは分からないですけど)

矢代は「公衆便所」って呼ばれちゃうぐらい
誰とでも寝る人なんだけど、実はそれって
誰とも寝ないってメンタリティと結構近いものがあるのかも・・・。
セックスには自分の意志が介在しないということで
自分を守っているという感じ?

百目鬼は矢代の好みど真ん中なんだけど、
男が好きなわけじゃないといいながらも
自分にも好みがあるってことにガッカリしてる

という事を言っていたのが印象的でした。

だからこそ、百目鬼がインポだってところが救いなんだろうな。
自分を好いてくれて、自分に欲情しない人が必要なんでしょうか。
今までは影山がそういう人だったんだろうけど。

もし、この先、矢代が嫌がっていた
普通の優しいセックスをする日が来たら
一体どうなっちゃうんだろうな・・・と思いました。




「ラストシーンの涙がきれいすぎて辛い」

「漂えど沈まず、されど鳴きもせず」は矢代と影山の高校時代の話。
私、この話大好きです。

影山のケロイド好きってすごく変態くさいですね・・・。
こんなに触らせてもらっといて全然欲情しないってどういうこと?
矢代ってそんなにタイプから外れてたの??
ここで影山が矢代とくっついちゃえば
この話は早期にハッピーエンドを迎えられたような気がしますw

しかし・・・影山って本当に言われたことを
額面通り受け取るというか・・・すごく鈍いですよね。

でも不思議と核心は突いてくるんですよね。
影山の言葉をかみしめながら、
夕日を背に涙するシーンが美しすぎて
辛いけど目が離せない・・・と思いました。



ところで、矢代が想像するお付き合いって
ペアルックを着るものなの・・・?
想像図のTシャツがダサすぎて思わず吹きました。



ここまで読んで下さってありがとうございました。
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Tag:★5

COMMENT 2

まほ  2015, 05. 31 [Sun] 15:59

No title

おはようございます ハム子さん
『囀る..』記事待ってました!
私はお先に一人祭りして号泣してましたww
やっぱりヨネダさんは類稀な才能だと痛感しました
八代の自己矛盾だらけの生き様が痛々しくも健気で..
影山って生粋の現実主義の様な気がするんですよね
人の心を推し量った所で所詮は推測でしかない、なので自らで見えたもの意外に興味を示さないのかなっと
外人に多そうなタイプかなって
鈍いのとは何処かずれてる気がしてます
そんな影山だからこそ八代も楽に側に入れたのかなぁって
ドMだから、人に同情されたりする嫌でしょ。自分の恋情を見せない限り影山からアクションも無いし、抱かれたい、抱かれたくないとか矛盾だらけの八代ですから
影山は受動的だから怖くないのかなぁと
八代は人間嫌いなんで

自分を雌扱いし蔑みそう言いつつ性/欲処理として自分を使う『男』を八代も又、侮蔑していたと思うんですよ
なのに、初めて愛した人が男だったっていう矛盾にやりきれなかったでしょうね
自己否定ですもん 絶望ですよ
この、カオス感はヨネダさんしか描けないと思います

唯一、真っ直ぐで穢れないのが百目鬼だと思ってます
影山も孤独な変態ですから、二人はまるで似てないと思ってます
百目鬼が八代の事を『こんなに綺麗で一途な人が側にいたのに..』的な言葉で表したモノローグに泣けました
影山はアホなんだよ!!って笑
百目鬼が唯一八代をも怯む様な純粋な愛情を向けられる男なんだと思っています
着地点は見えないけど、ヨネダさんならみんなが心から同意出来る様な結末を用意してくれると信じてます
先読みで見た3巻の百目鬼と八代の病院でのシーンが楽しみでならないです

ハム子さんの『囀る..』解釈とても楽しかったです
今後の記事もめっちゃ楽しみにしてますね

Edit | Reply | 

ハムコ  2015, 05. 31 [Sun] 16:13

>まほ様

まほさん、こんにちは!
先に祭りを始めてたんですね!

久々に読み返したら色々と印象変わります。

> 影山って生粋の現実主義の様な気がするんですよね
> 人の心を推し量った所で所詮は推測でしかない、なので自らで見えたもの意外に興味を示さないのかなっと
> 外人に多そうなタイプかなって
> 鈍いのとは何処かずれてる気がしてます
なるほどなるほど~。そうなのかもしれない!
矢代とは真逆のタイプなのかもしれないですね。
だからこそ惹かれてるんでしょうか・・・。

絶対ないけど、矢代が本気で告白することがあったなら
二人の関係はどうなったんだろうな・・・と思っちゃいました。

> なのに、初めて愛した人が男だったっていう矛盾にやりきれなかったでしょうね
> 自己否定ですもん 絶望ですよ
> この、カオス感はヨネダさんしか描けないと思います
矢代って愛した人と寝た事がないわけじゃないですか?
初めて心と体と一致した時に一体どうなるのか・・・?
3巻ではまだ終わらないんですよね。早く読みたい!

> 唯一、真っ直ぐで穢れないのが百目鬼だと思ってます
百目鬼はまっすぐですよね~。早く両想いになって欲しいけど、
どうやったら矢代を落とせるのか全然分からないです。

> 影山はアホなんだよ!!って笑
影山は影山なりに矢代を大切にしてるのは分かるんですけど、
どうしても矢代よりの気持ちになってしまって、
影山~~~!!と思ってしまいますね(笑)

> ハム子さんの『囀る..』解釈とても楽しかったです
> 今後の記事もめっちゃ楽しみにしてますね
ありがとうございます!嬉しいです!!
また遊びに来てくださいね(^v^)

コメントありがとうございました♪

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