【雪の下のクオリア】 紀伊カンナ


雪の下のクオリア (H&C Comics CRAFTシリーズ)

【あらすじ】
草木が好きで人嫌いな小林明夫。同性と一度きりの関係を繰り返す大橋海。
二人は同じ大学で同じ学生寮だった。
海が明夫に懐き、明夫も少しずつ海に気を許すようになっていく。
だが、ある日、海は明夫に「先輩は寝なくても一緒にいてくれるから優しいです」と言う。
明夫はそんな海のことが理解できなくて……。

好きになった相手に愛されたい。そう思っているのはどちらだったのか?



おすすめ度:★★★★


電子書籍配信始まりました。

雪の下のクオリア

雪の下のクオリア



雪の下のクオリア(コミックシーモア)


紀伊カンナさんの3冊目のコミックス。
『エトランゼ』以外を初めて読みましたが、
この作品が一番好き。


受けが遊び相手としている以外
エロなんて全くないんですが、
むしろそれが良かった!!
と思いました。

(なのでエロ目当てだと厳しいと思います)



~気になるtnk修正情報~

出てこない。




ざっくりした感想はこちら。


「季節の移り変わりと心の変化」

「実は似た者同士の二人」

「あの笑顔は反則」


以下、ネタバレありの感想です。





「季節の移り変わりと心の変化」

この作品で一番に触れておきたいのはやっぱり、
季節の描写の美しさです。

デビュー時から背景の描き込みや完成度は
素晴らしいと思っていたのですが、
ちょっと人物が埋もれてしまう感があって、
話が頭に入ってきづらく感じていました。

今回はお話がシンプルで分かりやすく、
その分季節の移り変わりとともに
心がゆるんでいく様子もよく分かって、
すごく共感しやすかったです。

雪の下に埋まっていた心の秘密が
春の日差しであらわになって行くような感覚。

そうそう、日差しの温かさの表現も
すごく上手なんですよね!光の使い方?
(素人丸出しの感想…)

紀伊カンナさんの画力が存分に
生かされた作品に仕上がっています。




「実は似た者同士の二人」

人嫌いの明夫と不特定多数と寝る海。
二人は全く違うようでいて、似ている部分があります。

どちらも大事な人に裏切られ、去られてしまった
という過去に捉われているのは同じ。
その相手がどちらも大人だと言うのも同じ。
大人はずるいよなぁ…。

ぶっきらぼうに接するけど優しい明夫に
惹かれてしまう海。(ゲイ)

明夫は口数は多くないけど、
海の話をちゃんと聞いてあげて、
ここぞと言う時にいい事言うんですよね。

これは惚れるわ~!と思いました。

海に掛ける言葉は自分自身に
対しての言葉でもあって、
自分も慰められていくのが自然でした。




「あの笑顔は反則」

くるくる表情の変わる海も可愛いけど、
私はぶっきらぼうな明夫がたまに見せる
笑顔の方が断然キュンときました。


そんなのしそうにないと思ってたのに、
出がけにネコにキスして出かけるシーン、
ネコにキスしてるだけなのに
動揺してる海の気持ちがすごく分かった!

あれは萌える。

そしてラストシーン。春の日差しと花びらの中で
突然のキス&笑顔。

こ、こんなの反則でしょ…!?

紀伊カンナさんの作品、可愛いけど
萌えたことはなかったんですが、
この作品で初めて萌えを感じたかもしれない。





恋愛物と言うよりは友情に近い感じの
ニアBLっぽいお話だと思いますが、
変にエロとかなくてよかった。

これでラストにむりくりエロあったら
ゆっくり深めてきた絆が台無しになりそう。

ここから恋愛に発展するかも…?
と言うところで終わりましたが、
余韻があっていい終わり方でしたね
続きが見たいようなこのままにして欲しいような…。


今回は二人が大学生と言うのも良かったです。
体型は細いけどちゃんと背が高かったし。

子どもと少年少女と老人はとても上手い。
けど、大人~中年はとても微妙だ…。
と、今回の海の先生(元彼)見て改めて思いました。

あと、わりと顔が女の子っぽいので
髪の毛長めだと私の好みからは外れがち…。
明夫の短髪がとても好きな感じでした。
完全に好みの話ですみませんm(__)m



ところで、明夫の姉のセリフ、
「お前薔薇だったのか~」
って言うのにちょっと笑ったwww
薔薇って言い方久々に聞いたな…。



ここまで読んで下さってありがとうございました。
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Tag:★4

COMMENT 2

tea  2016, 05. 03 [Tue] 20:51

読みました!

ハムコさん

・・なんだか抒情的なもの読みたい。
と思って、読んでみました。
紀伊カンナさん、試し読みしては挫折していた作家さんです。
実はこの作品も「○○のカタカナ」だったので同じシリーズかと勘違いしていました(笑)
ハムコさん記事で誤解に気づいて買いに行きました!ありがとうございます(*^^*)
特別特殊な事柄が起きるわけではないのですが、淡々とふたりの距離に変化が起きていく。(・・普通はいきなり手作り弁当押し付けませんけど、比物語世界ということで)
はい。好きなパターンでした!!
期待していた鮮烈な抒情(←ちょっと意味不ですすみません)ではなかったですけど、静かにほのぼのでよかったです。
喫茶店の犬かわいい、とか。仔猫'sかわいい。とか。
¥10のコロッケ10個買うんだ・・。とか。
函館って梅より桜が早いんだ・・・。とか。
そういうところ、ほんわか癒されました。
お子さん顔(&体格)苦手で、童顔警報発令してましたけど、
大丈夫でした。童顔なのですが、表情が大人。子どもはしない顔しているから、かな?と思いました。
ラスト2輪対になって咲くお花。が、ふたりのこの先の象徴のようにきれいにまとまりましたよね。
う~ん。「エトランゼ」も評価良いからずっと気になってて、でも読めないでいるのです。再挑戦しようかな・・・。
ありがとうございました!!

Edit | Reply | 

ハムコ  2016, 05. 04 [Wed] 00:37

>tea様

teaさん、こんばんは!

> 実はこの作品も「○○のカタカナ」だったので同じシリーズかと勘違いしていました(笑)

ああ、そう言えばそうですね!気付いてなかったw

>(・・普通はいきなり手作り弁当押し付けませんけど、比物語世界ということで)

これも気づいてませんでしたww漫画世界に毒されてるw

> 喫茶店の犬かわいい、とか。仔猫'sかわいい。とか。
> ¥10のコロッケ10個買うんだ・・。とか。
> 函館って梅より桜が早いんだ・・・。とか。
> そういうところ、ほんわか癒されました。

そうなんですよね、本筋と関係ない細かい描写も好き。
私は「海辺のエトランゼ」の時はこういうのが
ごちゃごちゃして感じてしまったのですが、
「春風のエトランゼ」と今回は大丈夫でした。

> お子さん顔(&体格)苦手で、童顔警報発令してましたけど、
> 大丈夫でした。童顔なのですが、表情が大人。子どもはしない顔しているから、かな?と思いました。

そうですね、海はちょっと可愛めでしたが、
明夫がちゃんと大人っぽかったので良かったです。
あとね…これは賛否両論かもですが
脱がなかったからかもしれない…。

> ラスト2輪対になって咲くお花。が、ふたりのこの先の象徴のようにきれいにまとまりましたよね。

幸せな予感をさせながら終わる、と言うのも良かったです。
春が来た!って感じで。

> う~ん。「エトランゼ」も評価良いからずっと気になってて、でも読めないでいるのです。再挑戦しようかな・・・。

童顔&華奢が苦手ならおすすめとは言い難いんですが…
(多分クオリアより童顔&華奢なので)
「春風~」は結構よかったかな、と思います。

コメントありがとうございました♪

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